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はあ、冬休みだというのにタスクが多すぎる。


つれづれと。

・熱力学的に正常な系とはなにか。系のエネルギーが増えると、系の許される状態密度が「爆発的に」具体的にはexpの速さで増えていくもの。そのような状況では統計力学のアプローチから定義した熱力学的関数と、熱力学のそれの対応がつく。熱力学的関数におけるルジャンドル変換と、統計力学における状態和のラプラス変換に対応が見られる。

・等重率原理を認めたうえで平衡なる状況が実現するには、とりあえず平衡状態のごく近くの状態数が極端にとがったピークを示していなければならない。もし互いにエネルギーをやり取りしてる系に平衡が実現するなら、「互いにエネルギーをいただいて爆発的に状態数を増やそうとする系同士のせめぎあい」の結果一つの極値が存在し、それが平衡となって実現するというイメージがつく。(個人的にはこのイメージが似つかわしいと思っている。)

・ゆえに我々は、エネルギーに上限のある系に平衡の話を適用しようとしてはならない。してもいいけど熱力学との対応がつかない。ただし状態が基底近くかつ状態の励起エネルギー>>kTであるような系はよく説明されるし、熱力学との対応がつくだろう。基底近くにおいては普通はエネルギーが増えるほどとれる状態の数は増えるだろうし。

・熱力学的に正常な系において、ある示強変数が外部によって制御されているとき、実現する示量変数の揺らぎの大きさと、マクロな熱力学的量の関連がつく。ex.比熱⇔エネルギー揺らぎ、等温圧縮率⇔体積揺らぎ

思いつくままに書いた。
1章について得られた個人的新しい知見

・インコヒーレントな多数の波源による波の強さについて。揺らぎは1のオーダーなので、どんなに多数の波源を集めても”ちらつく”。

・量子力学系の固有状態の体積依存性が、変分原理と摂動論で語れる。(摂動論が使えるのは、系を有限体積にとっているから状態が全て束縛状態であることに起因する。このような場合はパラメータをわずかに変えたときに新しい固有状態が爆誕することはないので摂動論が適用可能。まあ本文の主な流れには関係ない細部の話ですが・・・。)

・ビリアル定理は非常に適用範囲の広いステートメント。ここら辺は分かってないのでまた戻ってこないと。

・オブザバブルのWigner表示。角運動量演算子のWigner表示が古典的表式と一致することを確認。どうも位相空間上で見た物理量のようなものみたいだが、それがこういう形の定義であることの必然性は分かりません。戸田さんによると当然らしいですが。それにしてもWignerさんは仕事しすぎ。

・いままで食わず嫌いだったLiouvilleの定理周辺がようやくしっくりきた。時間発展の仕方を規定されたたくさんのアンサンブルをいっしょにヨーイドンさせて行くイメージ。そいつらについていって見た代表点密度Lagrange微分が0。

つーか最近のWigner遭遇率は異常。
4章についてつらつら

・対称性を持つハミルトニアンでよく表せている系のエネルギー固有状態が、その対称性を失っている(対象操作の固有状態でない)ときは、そのエネルギーを持つ状態が多数あり、縮退している。これは4−2なんかで語られていることの対偶だが、非常に威力のあるステートメントだと思う。常磁性→強磁性への自発的対称性の破れなんかはこの好例だろう。常磁性のバルクは明らかに(ほぼ)等方的だが、温度を下げていったときの基底状態は無数(全部同じ方向でどこでもよい)存在し、どれも回転対称性を持たない。

・時間反転操作は基底に対してオーダーメイドされるべきものだ。ある基底で系を記述しようと思い立ったら、まず時間反転=UK (U:ユニタリー演算子、K:複素数の共役を取る演算子)と置き、その基底に対する時間反転の働きを物理的考察から要請し、その系で表してる限りにおいて同値になるような演算子でUを等置してやればいい。そこから、系の時間反転に対する変換性は論じることが出来る。

・対称性が完璧に成り立っている系なんて存在しないだろう。座標変換に関わる対称性やパリティ反転対称性なんて多くの系で破棄されるべきものに見えるし、磁場がきっちり0である状態なんて考えられないからKramers縮退さえ厳密には言えない。にもかかわらずこれらの理論が現実をうまく説明するのはなぜか。つまるところ、わずかに非対称な状態と対称な状態が連続的に移り変われるということなのだろうが、よく考えれば不思議なことだ。なぜ数学的に厳密でない(ような気がする)自然が、厳密な論理体系に落とし込めるのだろう。なんか頭がこんがらがってきた。寝よ。


新しい仲間が増えました。
岩波講座現代物理学の基礎〈5〉統計物理学 (1978年)

恐ろしくムズカシ楽しい本です。10p/6hとかありえん。
2章の個人的まとめ

・場の満たす方程式があったら、場を解で展開して、その係数を演算子化する。場およびその展開係数のかかるベクトル空間は一般の状態空間。この段階では展開係数の意味づけは与えられない。
・場の満たす方程式を与えるラグランジアンが考えられる。そこから正準運動量およびハミルトニアンが与えられる。
・場と、対応する正準運動量に量子力学的な正準交換関係を与える。ここで、それと両立する展開係数の代数的関係から、それらに生成消滅演算子としての意味を与えることが出来る。各生成消滅演算子は、それをラベリングするpごとに生成消滅の交換関係を満たすので、この段階で、演算子がかかる空間をフォック空間と捉えることが出来る。
・様々な保存量が生成消滅演算子の積分で表せ、それぞれ意味づけが出来る。
・この定式化によって、因果律の問題はクリアされる。それはspacelikeな2点の観測が交換するという形で満たされる。
・グリーン関数(プロパゲータ)とは、任意初期状態から微分方程式の解を構成する積分核である。これのとり方には4つある。ファインマンプロパゲータは特に重要である。

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