二章続き
ランダムウォークにおける粒子の存在確率の挙動と、外力と摩擦のある系における粒子の運動が等価であるというのは標語としては浅い。外力項と摩擦項は、ランダムウォークの微分方程式の一方の項にしか対応していない。同じ外力を感じている粒子の集合体を考えたとき、そこには現象論的な、粒子密度勾配に比例する粒子流を導入することができ、その項の付加により両者は一致する。
密度勾配由来の粒子流の起源は個々の粒子の等方的熱運動なので、ランダムウォークモデルの粒子の挙動は粒子たち集合体の熱運動の単純化といえる。外力と摩擦はそれら集合体の平均的な動きに非等方性をもたらしていて、それはランダムウォークモデルでは左右へ粒子が移動する確率の非等方性として現れる。
ランダムウォークモデルの定常解からボルツマン分布が現れることを確認。
ランジュバン方程式は、超多体系の中を動く粒子が感じる相互作用を、Naオーダーの自由度の縮約により確率的なものに変えてしまったもの。これで粒子個々の様相を調べることが出来る。ここで出てきた揺動散逸定理は、トップダウン式に与えた摩擦力、その起源が実は確率的揺動力だったということを示している。ところでこれを求める過程でエネルギー等分配則を使ってるのは、一体における時間平均と同時刻で見た多体平均を同一視しているということ。これがいわゆるエルゴード性だったか?
個々の物理量がある値をとる確率、それ自体の時間発展を見ていくことが出来る。非常に抽象的なマスター方程式から、その確率分布の時間発展には、微小時間中における変位の、無限次までのモーメントが関わっていることが分かる。(クラマースモヤル展開)微小時間での変位がガウス過程であるときは少数の項からなる偏微分方程式が得られる。(フォッカープランク方程式)
変位が冪分布で表される過程ではある程度以上の次数のモーメントは全て発散する。
exp(-|x|)のオーダーでは全ての次数のモーメントが有限。しかし無限時のモーメントまで寄与がある。
ガウス過程はやっぱりちょっぴり特殊。
しかしexp(-x^4)とかならどうなるんだ?